機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第20巻第4号目次 > 抄録

─原著─

小児気管支肺感染症の原因菌の推移について(2001~2006年)

武田 紳江1), 黒崎 知道1), 河野 陽一2)

1)千葉市立海浜病院小児科
〔〒261-0012 千葉市美浜区磯辺3-31-1〕
2)千葉大学大学院医学研究院小児病態学


2001~2006年の6年間の気管支肺感染症6,520例の原因菌について洗浄喀痰培養を用いて検討した.細菌性と判断した症例は6年間全体で1,899例(29.1%)であり,6年間で変動は認めなかった.原因菌はH. influenzaeが最も多く,S. pneumoniaeM. catarrhalisの順であった.H. influenzaeはβラクタマーゼ陰性ABPC耐性菌(BLNAR)が増加し2006年は40.0%を占めた.一方S. pneumoniaeはペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)が減少しペニシリンに対する感受性が回復してきている.

Key words 気管支肺感染症, インフルエンザ菌, 肺炎球菌, BLNAR
受付日 2008年11月4日
受理日 2008年12月3日

小児感染免疫 20 (4):465─468,2008

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