機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─第39回日本小児感染症学会 ミート・ザ・エキスーパーツ─

感染症の鑑別としての自己炎症疾患

上松 一永1), 重村 倫成1), 柳沢 龍1)

1)信州大学医学部小児医学講座
〔〒390-8621 松本市旭3-1-1〕


 感染症によって炎症が惹起されるが,炎症はその他さまざまな原因によって生ずる.感染や自己免疫に基づかない炎症を反復する疾患群,自己炎症疾患(autoinflammatorydiseases)の存在が明らかになった.自己炎症疾患は,炎症を繰り返すものの,病原体,自己抗体,自己反応性T細胞は見出されない.炎症,自然免疫,細胞死の制御にかかわる分子群の異常であり,確定診断がなされず治療に難渋することも多い.自己炎症疾患における個々の疾患は治療法が異なるため確定診断が重要である.自己炎症疾患は特徴的な臨床所見を呈するため,感染症との鑑別は経過観察によって容易であり,さらに遺伝子解析による確定診断が可能である.原因不明の炎症がある場合は,感染症をまず疑うが,炎症が遷延,繰り返す例では,本疾患群を常に念頭に置いて炎症性疾患を鑑別する必要がある.

小児感染免疫 20 (3):340─346,2008

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