─原著─
コクサッキーウイルスB2型によると考えられた手足口病様発疹症の集団発生
正木 明夫1), 中山 亜希代2), 岩井 雅恵3), 滝澤 剛則3)
1)正木医院
〔〒939-1654 南砺市福光956-5〕
2)私立喜志麻保育園
3)富山県衛生研究所ウイルス部
2007年7~8月にかけて,富山県内の1保育園で発熱,水疱性の発疹を主訴とする感染症が流行した.0歳児クラス15名中7名が発症し,続いて約1週間後に1歳児クラス10名中3名が発症した.発疹は,0歳児では前腕,膝,足背に出現し,1歳児では主として膝,または臀部,硬口蓋にごく少数の発疹があった程度で,0歳児クラスの患児ほどはっきりとした発疹ではなかった.いずれの年齢でも発疹は,手掌,足底には認められなかった.1名の患児の糞便からコクサッキーウイルスB2型(CB2)が検出されたことから,CB2感染が原因となった可能性のある手足口病様発疹症の集団発生と考えられた.
Key words | 手足口病, コクサッキーウイルスB2型, 集団発生 |
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受付日 | 2008年4月4日 |
受理日 | 2008年8月4日 |
小児感染免疫 20 (3):301─305,2008
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