機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

インフルエンザ小児例におけるリン酸オセルタミビル初回服用後の異常言動に関する前方視的検討

成相 昭吉1), 小林 梓1), 真部 哲治1)

1)横浜南共済病院小児科
〔〒236-0037 横浜市金沢区六浦東1-21-1〕


 第38回日本小児感染症学会において,「インフルエンザ小児にみられるリン酸オセルタミビル(オセルタミビル)服用後の『せん妄』は『熱せん妄』と異なり,学童以上に,オセルタミビル初回服用後3時間以内,解熱過程か解熱後に,30分程度持続する」という特徴があることが報告された.
 2007年1~3月の間にオセルタミビル初回服用後の異常言動に関するアンケート調査を行った.平日一般外来においてインフルエンザと特定されオセルタミビルを3日間処方した58例を対象とし,50例で回収した.服用後に7例で異常言動を認めたが,4例は第2病日初回服用後の有熱時,1例は第3病日発熱再上昇時,1例は第4病日平熱時,1例は第2病日初回服用後の有熱時と第4病日平熱時の2回認め,オセルタミビル初回服用後の解熱過程か解熱後に認めた症例はなかった.

Key words インフルエンザ, 小児, 異常言動, リン酸オセルタミビル
受付日 2008年2月25日
受理日 2008年5月21日

小児感染免疫 20 (2):148─152,2008

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