機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第20巻第2号目次 > 抄録

─原著─

当院における5年間のムンプス入院例の検討

西村 直子1), 鈴木 道雄1), 成田 敦1), 安 在根1), 荒井 直子1), 小山 慎郎1), 牛田 肇1), 尾崎 隆男1)

1)江南厚生病院こども医療センター(旧・愛知県厚生連昭和病院小児科)
〔〒483-8704 江南市高屋町大松原137〕


 2001~2005年の5年間にムンプスと診断された555例中93例(16.8%)が入院治療を要し,61例(11%)が髄膜炎を合併した.入院例の92%,髄膜炎例の97%がワクチン未接種であった.ワクチン接種後罹患が7例あり,全例が低IgM抗体価または高IgG抗体価を呈し,血清学的には二次性ワクチン不全が示唆された.流行抑制のみでなく合併症予防のためにも,ムンプスワクチン接種率の向上が必要と考えられた.

Key words ムンプス, 髄膜炎, ムンプスワクチン, ワクチン接種後罹患
受付日 2008年2月1日
受理日 2008年3月10日

小児感染免疫 20 (2):123─128,2008

PAGE TOP