機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

当院で経験したリステリア菌による髄膜炎の3例―これまでの報告例との比較―

多胡 久美子2,3), 友野 順章1), 松島 卓哉1), 城 裕之1)

1)横浜労災病院小児科
2)同 研修医
〔〒222-0036 横浜市港北区小机町3211〕
3)現 静岡県立こども病院レジデント


 リステリア感染症は,一般に免疫異常に伴う日和見感染症として発症し,セフェム系抗菌薬無効,ampicilinが有効とされている.今回リステリア髄膜炎について,自験例3例と1983年以降の文献報告38例を検討した.免疫異常を伴うものは2例のみであり,必ずしも日和見感染症としての発症にとどまらなかった.臨床的に16%でampicilinが無効であり,21~50%で髄膜炎発症に先行して下痢を認めた.

Key words Listeria monocytogenes, 髄膜炎, 下痢, ABPC
受付日 2007年6月25日
受理日 2007年12月26日

小児感染免疫 20 (1):8─14,2008

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