機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─第39回日本小児感染症学会インフルエンザ─

2006~2007年のインフルエンザシーズンに神経症状を呈した小児例の前方視的検討1

田辺 卓也1), 原 啓太1), 富永 三和1), 木下 智香子1), 笠原 俊彦1), 洪 真紀1), 岡空 圭輔1), 森本 高広1), 玉井 浩2)

1)市立枚方市民病院小児科
〔〒573-1013 枚方市禁野本町2-14-1〕
2)大阪医科大学小児科


 2006/07インフルエンザ(Flu)シーズンに神経症状を呈し,当科受診した240例を検討した.Fluに伴う熱性けいれんでは7歳以上の高年齢の割合が高かった.タミフル内服後にけいれんが出現した例には,発作持続時間や発作後意識障害の遷延する例はみられなかった.また,Flu以外の原因に比しFluによる場合,さらにタミフル内服後の場合は神経症状のうち異常行動・言動が占める割合が高かった.タミフルはけいれん発作の増悪因子にはならないと考えられたが,内服後の異常行動に関してはさらなる検討を要す.

Key words 熱性けいれん, 異常行動・言動, インフルエンザ, リン酸オセルタミビル(タミフル)

小児感染免疫 19 (4):463─467,2007

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