─原著─
小児組織球性壊死性リンパ節炎のMRI所見
下田 牧子1), 岸田 勝1), 那須野 聖人1), 甲田 英一2), 四宮 範明1), 二瓶 浩一1)
1)東邦大学医療センター大橋病院小児科
2)同 放射線科
〔〒153-8515 東京都目黒区大橋2-17-6〕
4例の小児期発症組織球性壊死性リンパ節炎(histiocytic necrotizing lymphadenitis:HNL)を経験し,特徴的なMRI所見がみられた.4例の発症年齢は3歳8カ月~11歳2カ月(中央値10歳7カ月;男児3名,女児1名)であった.全例に頸部リンパ節腫瘤と発熱を認め,末梢白血球数の増加はなく,CRP値は陰性または弱陽性であった.4例中2例についてはリンパ節生検を行いHNLと診断した.
4例のMRI所見はすべて筋肉に比較してT1低信号,T2もしくはSTIR(short T1 inversion recovery)法にて不均一な低信号,造影MRIにてリンパ節辺縁に高信号域が認められた.
HNLの診断にはリンパ節生検が必須とされるが,小児期発症HNLにおいては臨床症状や一般検査所見にてHNLが疑われれば,画像検査としてMRIは診断に有用であると考えられた.
Key words | 菊池病, 小児期発症壊死性リンパ節炎, MRI所見 |
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受付日 | 2007年5月17日 |
受理日 | 2007年10月2日 |
小児感染免疫 19 (4):393─398,2007
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