機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第19巻第2号目次 > 抄録

─原著─

見逃されやすい長引く発熱原因である乳幼児の亜急性乳様突起炎に関する臨床的検討

稲毛 康司1), 鈴木 潤一1), 石川 央朗1), 田原 梯1), 中山 弥生1), 橋本 光司1), 渕上 達夫1)

1)日本大学医学部附属練馬光が丘病院小児総合診療科
〔〒179-0072 東京都練馬区光が丘2-11-1〕


 乳幼児で高熱が持続し,細菌感染症の存在を示唆する血液検査所見を示しながら感染巣が不明な患者,特に2週間以内に急性中耳炎や急性副鼻腔炎で治療した既往がある患者ではCT検査で一定の頻度で,亜急性乳様突起炎(SAM)が診断された.
 このような患者に対しては,SAMを見落とさないためにCT検査を実施することは意味があると思われる.ただし,このCT検査実施基準の詳細の正当性に関しては,今後さらなる検討が必要である.

Key words 急性乳様突起炎, 急性中耳炎, 亜急性乳様突起炎, 不明熱, 隠蔽性乳様突起炎
受付日 2007年1月4日
受理日 2007年4月17日

小児感染免疫 19 (2):165─168,2007

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