─原著─
半定量解析によるイムノカードマイコプラズマ抗体キットの有用性の評価
加藤 彰一1)
1)加藤小児科医院
〔〒921-8011 金沢市入江町1-113〕
イムノカードマイコプラズマ抗体(製造元Meridian,販売元TFB,以下,IC)は操作の簡便性,迅速性に優れ各国で広く使われているが,発色反応に濃淡の差が著しく陽性か陰性かの判定に迷うことが多い.この問題を解決するため発色を画像に取り込み,Adobe Photoshopを用いた比色法で数値化した発色度を粒子凝集法と比較することにより半定量解析を試み,ICの有用性を評価した.陽性・陰性判定のための単一のカットオフ値は得られなかったが陽性尤度比10以上,陰性尤度比0.1以下に相当する発色度を求めることができ,目視による判定図を作成した.この判定図に当てはめると検査症例の半数近くが判定保留域にあり,ICの信頼性が十分でないことが示唆された.
Key words | イムノカードマイコプラズマ抗体, 半定量解析, Adobe Photoshop, 判定図 |
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受付日 | 2006年9月27日 |
受理日 | 2006年12月5日 |
小児感染免疫 19 (1):27─35,2007
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