─原著─
髄液検体に対する肺炎球菌尿中抗原迅速検出キットの使用が診断上有用であった肺炎球菌性髄膜炎の1例
稲見 由紀子1), 石和田 稔彦1), 深沢 千絵1), 大楠 清文3), 菱木 はるか1), 武田 紳江1,2), 河野 陽一1)
1)千葉大学大学院医学研究院小児病態学
〔〒260-8670 千葉市中央区亥鼻1-8-1〕
2)千葉市立海浜病院小児科
3)岐阜大学大学院医学研究科病原体制御学分野
抗菌薬静注開始後10日目の髄液検体においてBinax NOW Streptococcus pneumoniae(NOW)が陽性,PCR法で肺炎球菌特異遺伝子の存在を確認し肺炎球菌性髄膜炎と診断し得た症例を経験した.NOWは,従来使用されてきた抗原検査に比べ感度が良く,髄液を検体とした髄膜炎の病原検索,特に抗菌薬投与後の症例など病原菌の特定が困難な症例に適応があると考えられた.
Key words | 肺炎球菌, 髄膜炎, 迅速診断, 抗原検査, Binax NOW Streptococcus pneumoniae |
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受付日 | 2006年8月14日 |
受理日 | 2006年10月13日 |
小児感染免疫 18 (4):405─409,2006
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