─原著─
Bacteroides fragilisによる難治性髄膜炎を契機に診断されたCurrarino三徴の1例
鎌田 彩子1), 菅沼 広樹1), 新妻 隆広1), 木下 恵司1), 大日方 薫1)
1)越谷市立病院小児科
〔〒343-8577 越谷市東越谷10-47-1〕
Bacteroides fragilis(B. fragilis)による髄膜炎を発症した生後1カ月の女児.十分な抗菌薬治療によっても菌は容易に陰性化しなかった.単純X線で仙骨左側の部分欠損があり,超音波・腰仙部MRI検査により仙骨前部の多嚢胞性腫瘤が認められた.重複肛門および直腸狭窄も認め,Currarino三徴と診断した.根治術施行により菌は陰性化し,髄膜炎は治癒した.新生児・乳児期における難治性髄膜炎では,腰仙部・直腸肛門奇形の有無について検索をする必要があると考えられた.
Key words | Currarino三徴, Bacteroides fragilis, 難治性髄膜炎 |
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受付日 | 2006年6月16日 |
受理日 | 2006年9月27日 |
小児感染免疫 18 (4):399─403,2006
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