─原著─
Toxocara canisおよびBartonella henselaeの重感染と考えられた1例
植木 英亮1), 石和田 稔彦1), 石川 信泰2), 矢野 明彦3), 野呂瀬 一美3), 塚原 正人4), 河野 陽一1)
1)千葉大学大学院医学研究院小児病態学
〔〒260-8677 千葉市中央区亥鼻1-8-1〕
2)千葉市立青葉病院小児科
3)千葉大学大学院医学研究院感染生体防御学
4)山口大学医学部保健学科
遷延する発熱,両眼底隆起性病変,肝内多発病変,骨髄異型芽球を伴い,Toxocara canis(Tc)抗体およびBartonella henselae(Bh)抗体が同時に陽性であった症例を経験した.本患児はイヌとの濃厚接触歴があり,両抗体の追跡結果からTcおよびBhの重感染例と考えられた.Tc感染症は眼病変の発見を契機に診断される例が多く,不明熱の原因検索として眼科的診察を考慮することが肝要である.
Key words | Toxocara canis, Bartonella henselae, 不明熱, 眼内肉芽腫, 重感染 |
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受付日 | 2006年4月6日 |
受理日 | 2006年8月9日 |
小児感染免疫 18 (3):261─265,2006
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