機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

当医院における最近5シーズンのインフルエンザ発生状況

正木 明夫1), 安藤 秀二2), 堀元 栄詞3), 松浦 久美子3)

1)正木医院
〔〒939-1654 南砺市福光956-5〕
2)国立感染症研究所
3)富山県衛生研究所


 当医院におけるインフルエンザ患者について調査した結果,2000/01年,2001/02年はAH1型,AH3型,B型の3種類の混合流行(同時流行),2002/03年はAH3型とB型の2種類の混合流行を示した.2003/04年はAH3型が主流を占め流行末期にB型が出現した.2004/05年はAH3型とB型の混合流行を示した.AH3型分離株では2002/03年,2003/04年にワクチン株の抗原性とずれた株が存在し,B型では山形系統株とビクトリア系統株が分離されてワクチン株と系統の異なる株が流行したシーズンが存在した.また,2003/04年および2004/05年シーズンでは,インフルエンザ罹患者数に対してワクチンを接種したがインフルエンザに罹患した患者数の割合は,特に1~9歳の年齢群で高率(2004/05年:A型65~70%,B型48~53%)であった.

Key words インフルエンザ, 患者発生状況, 分離ウイルス株の抗原性, 患者のワクチン接種歴
受付日 2005年11月4日
受理日 2006年1月6日

小児感染免疫 18 (1):3─17,2006

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