ご挨拶

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森内 浩幸

日本小児感染症学会の皆様、この度本学会の理事長に就任しました長崎大学の森内です。まず簡単な自己紹介を致しますと、私は長崎大学医学部を1984年に卒業し、1988~90年に国立仙台病院(今の国立病院機構仙台医療センター)ウイルスセンターで呼吸器ウイルス研究を行った後、1990年から米国NIAIDに研究留学しました。いろんな経緯があってECFMGを受験して留学先のNIHの中のClinical CenterでID fellowshipに乗っかった感染症臨床のトレーニングを受けました。と言っても、米国でresidencyを済ませたわけではない私は、fellowshipを終えてもID specialistとしてのboard examを受ける資格はありませんでした。周囲からはresidencyから始めて米国での臨床のキャリアを実のあるものにしてはどうかと忠告されましたが、本来研究目的で留学した私にとっては臨床と研究を両方行うことが出来るNIAIDのfellowshipがバランスの取れたプログラムでした。一年間は臨床のみのトレーニングを受けましたが、NIH Clinical Centerだけではなく、DCやボルチモアの大学病院をいくつも回り非常に濃厚な経験だったと思います。

臨床と研究の両輪で過ごす段階になり、元々行っていたヘルペスウイルスの研究からHIVの研究に鞍替えしました。その理由の一つとなったのは、NIH Clinical CenterでAIDSの患者さん達を受け持っている際に、NIAID所長であるTony Fauci先生が無茶苦茶多忙なスケジュールの中でも必ず病棟回診に十分時間をかけていた姿に敬服したこともあります。Fauci所長直下のラボに移り、AIDSの臨床研究にリクルートされた患者さん達の診療とHIVの研究を行う毎日を過ごした後、1999年に帰国し母校の小児科教授を拝命しました。現在はロンドン大学との連携大学院でもある長崎大学熱帯医学&グローバルヘルス研究科教授も併任しています。

本学会では長年にわたり研究教育委員会委員長(現在では研究委員会と教育委員会に発展解消)や理事を務め、またAsian Society for Pediatric Infectious Diseasesのstanding committeeの一員としてアジア諸国との繋がりを持ち、2018年にはAsian Congress of Pediatric Infectious Diseasesの会頭を務めさせていただきました。また本学会以外でも、日本小児科学会の予防接種・感染症対策委員会の担当理事、日本ワクチン学会や日本ウイルス学会などの理事を務めている中でCOVID-19のパンデミックに遭遇し、小児という宿主と病原体との関わりは成人とは全く異なることが再認識され、小児感染症という分野は独立性の高い重要なものだという思いを新たにしました。同時に、感染症の流行が子ども達の生活を一変させ、心の健康に大きなインパクトを与えることを見せつけられ、アカデミアが子ども達を守るために社会に訴えていく責務も感じました。宿主である「子ども」のことを強く意識し、感染症と免疫の両輪で活動している本学会は、そこに大きく貢献できると信じております。

様々な課題を抱えておりますが、子ども達のために、皆様方と一緒に尾内前理事長が築いた路線を着実に発展させ、国際的な連携の下で、感染症の研究を促進し、人材を育成し、臨床を充実させ、社会に働きかけるよう邁進する所存です。宜しくお願い致します。

2021年11月
一般社団法人 日本小児感染症学会
理事長 森内 浩幸

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